
こんにちは、まぁお茶でも飲んで落ち着きましょう
さて今回のテーマはいつものごとく僕の大好きな@HALさんのツイートから
味覚って
— HAL 公邸料理人 (@HAL87350031) March 20, 2020
舌で感じる
五味3割
嗅覚7割
で決まる(鼻摘んで食べたら味が分からなくなるのは味覚の大半が嗅覚依存だから)と言われてるのだけど
ミネラル感も少なからず寄与してると思うんだよね
まだ確証は得られないのだけど
料理と酒のミネラル比の格差が少ないほどペアリングし易いって仮説
ミネラルなどなどたくさんのそれは複雑な要素が絡み合って構成される味覚についてです。
そもそもミネラルが複雑・・・
ただでさえ複雑なのに、ニンゲンには好き嫌いもあるから余計複雑で
ある程度万人受けは狙えるものはあるが「この美味しさは絶対!!」みたいなものがないのが面白い。
味覚の相互作用
まずは味覚の受容・認知のメカニズムから
塩味・酸味・苦味・甘味・うま味の五つが基本味とされています、なんとなく聞いたことあると思います。
そしてそれぞれの味を引き起こすアミノ酸や有機酸、糖類、核酸などの水溶性の化学物質が味細胞によって受け取られるしくみがそれぞれの味で異なっています
苦味を強く感じたり、甘味を強く感じたりといった具合です
塩味と酸味はイオンチャンネル型受容体で苦味・甘味・うま味はGタンパク質共役型受容体で受け取られるらしいです
ナンノコッチャわからない人は気にしなくて大丈夫です。
塩味と酸味は同じようなチャンネルを通って体に認識されているが受容体が不明
苦味・甘味・うま味は塩味や酸味とは違う方法で体に認識されることだけ理解してください、理解したところで一般に生きているうちは全く必要のない知識です。
この受容体に触れるバランスによって味の感じかたが決まります
相互作用や対比作用はこの感じ方をうまく利用して味の感じ方をコントロールする技の一つです。
5つ の基本味は発生学的
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nskkk1962/41/3/41_3_241/_pdf
には栄養素 の存在や,有 害物質 の存在を知 らせ るシグナ
ルであり,甘 味 はエネルギー源 としての炭水化物,う ま
味は タンパ ク質,塩 味 は ミネラル,酸 味 は腐敗や果物 の
未熟 さを示す酸,苦 味 は有害物質 に対す る警戒 シグナル
といわれて いる
面白いのは、酸味や苦味をニンゲンは謎に克服して美味しく食べる方法を見つけていることにある。
sioの料理の一つの特徴としてお皿に必然性を作るというのがあります
— 鳥羽 周作 (@pirlo05050505) March 16, 2020
サウナのようにお皿にストレスを作りその逃げ道を作る事で気持ち良さを意図的に作る
今注目されている固めプリン
パーラー大箸でサウナのように気持ちよくプリンで整えてくださいhttps://t.co/g72qRalV37
食べたことないけど、このSIOの鳥羽さんがいっているストレスとはまさにこの苦味と酸味のバランスが究極に計算され尽くしているのだろう
そしてこの意味わからない量の生クリームの意味がわかるのだろう。
食べたことないけど。。。

みかんを食べた後に飲むお茶は苦い
という今回のテーマ
苦い、本当に苦い
みかん(酸味)お茶(苦味)なので簡単にかんがえると酸味は苦味を引き立てるいわゆる相乗効果と考えられる。
僕はみかんの国で育ったニンゲンなのでよくわかる
ただその苦味もくせになったりするのである、ちなみに冷たいお茶の方が苦味が強い。したがって冬のこたつでみかんであったかいお茶の文化は不滅である。
逆に酸味あるものを飲んだ後に甘いものを食べると甘さが倍増したりもする、
ビターチョコレートでやっても同様だったりする、苦味が消え甘味を感じたりする
オレンジ×チョコレートのオランジェットなんかまさに味の相互作用を利用したものだと思います

酸味は甘味を非常に引き立たせて苦味を消す働きがある
対象に苦味しかない場合は厳しいと思われる。
これは勝手な推測だけれどおそらく、パーラー大箸のととのうプリンのどこか(カラメル?)には酸味の要素がすこし入っているんじゃなかろうかと思う。
HALさんのペアリングの話に戻すと
どの味を料理が感じやすいもので何味を補充するかによって大きく変わるのだろうなと思う。
ミネラル比というか含有ミネラルの種類の格差が少ない方がおそらく「馴染み」はするけど
ペアリングの醍醐味マリアージュはおそらく起きないと思う
振れ幅が大きい、かつ相互作用がいいように働くことが条件のように思う
これは理論に基づくよりはたくさんの味の経験をした自分の舌を頼りに作り上げていくものなんだろうなと思う。
味覚についての勉強の本は専門的すぎてまだ読んだことないですが料理人の味覚入門としてはこの本最強だと思ってます。もうこの本とは10年以上の付き合い。
いつ読んでも気づきがある不思議。
塩の嗜好性のお話
最後に面白い論文を見つけたので要約します
ニンゲンや生物にとって食塩(NaCL)は必要不可欠です、ないと死にます。
血液中、組織液、細胞外皮のNaイオン濃度は厳密に言うと0.9%程度を維持しないと死にます。
しかも Naイオンをニンゲンは貯蔵できないので必要な分は食塩摂取という形で補充する必要があります。
一般においしいと感じる時は、身体が必要とするものを補充した時であり、身体が要求してない時はおいしさは低減し、むしろまずく感じる場合が多いです
ここからは僕の考え
カップラーメンを2,3,日食べ続けると美味しさを全く感じなくなる現象はこれで説明がつきます、身体が求めていないのです。
逆に外食ばかりで家庭の料理が食べたくなる時もおそらく一緒で身体は必要以上に栄養を取りすぎているだけで家庭の料理を食べたくなる訳ではないように思います。
和食が飽きない理由もここにあって「過度な栄養を取りすぎない」ということは
身体にとって大事なことなんだなぁと考えた
鳥羽さんが言っている
「ととのうプリン」がここまで計算され尽くしているのだとしたら
味覚の権化なので論文形式で発表をお願いしたいと切に願う。